これからドライブレコーダーを購入する人に向けて、ドライブレコーダーの機能について解説します。基本機能を理解していれば、ドライブレコーダーを選定するときにも役に立つと思います。

最終的な決め手は価格だとは思いますが、ただ値段を見て購入しても失敗する可能性があります。ドライブレコーダーの最終目的は『証拠撮影』なので、可能な限りその目的が果たされるものを選びましょう。

いざという時に「何も撮影されていない!」ということにならないように、ポイントだけはしっかりと押さえておくべきです。これから説明するポイントだけでも押さえておけば、購入の失敗を未然に防げるかもしれません。

もしかすると長い説明は聞きたくない人もいると思うので、とりあえず失敗の少なそうな「ケンウッド」をオススメしておきます。高そうなイメージがあると思いますが、2万円台で優秀なドライブレコーダーが購入できますよ。

解像度

ドライブレコーダーを選ぶポイントとして、先ず優先すべきなのが記録解像度だと思っています。

中年世代の例えで申し訳ないですが、ガラケーとスマホ撮影では写真のキレイさが全く違います。ドライブレコーダーも同じで、解像度によって映像のキレイさが違ってきます。

ドライブレコーダーでは「HD」や「フルHD(FULL HD)」というワードを見かけますが、ガラケーがHD、スマホがフルHDといったニュアンスになります。言うまでもなく、「フルHD(FULL HD)」を選ぶべきだと思います。

この流れで説明しますが、「○○万画素」というのも実は関係してきます。基本的な数値で例にしていますが、以下のように解像度を掛け算したものが画素数になります。

【HD(ハイビジョン)】
解像度:1280x720
=921600
≒100万画素

【フルHD(フルハイビジョン)】
解像度:1920x1080
=2073600
≒200万画素

解像度の数値はバラツキがありますが、100万画素であればHD、200万画素であればフルHDという判断で良いかと思います。ついでに言うと、800万画素ならば今流行りの「4K」になります。

画角について

ドライブレコーダーにおける撮影範囲を表すワードとして、商品説明欄には「画角」という項目があります。ネット上では「170度広角」なんて感じで紹介されいますが、画角が広いというアピールになります。

画角は撮影範囲の角度なので、数値が高い(広い)ほうが良いというのはお分かりいただけると思います。ただし、画角には対角・水平・垂直と3つの角度があることに注意してください。

画角170度にもなると対角というのはわかりますが、130度くらいだと対角なのか水平なのかは判断がつきません。以下の例をご覧になるとわかりますが、対角も水平も30度くらい違います。

  • 対角138°/水平102°/垂直73°
  • 対角168°/水平136°/垂直70°

30°を大袈裟に書いてしまいましたが、ネット上で調べる限りでは水平画角が108°以上あれば良いとされています。ただ最近の傾向としては、120°をオススメしているようですが…

どちらにしても、判断基準としては「水平画角」を重視した方が良さそうです。

画角の注意点

正式な言い方がわからなくて申し訳ないのですが、モニターに映っている範囲と実際に録画されている範囲が違うドライブレコーダーが存在します。メーカーによっては商品説明欄にも書いてありますが、安物などには一切の記載が無い場合があります。

  • カメラ視野角:水平120°
  • 録画角:水平100°

わかりやすいように適当な数値ですが、例えばこのようにカメラの撮影角度と録画されている角度が相違する場合があります。ドライブレコーダーは証拠動画を残すことが重要なので、この角度相違は大きな痛手にもなります。

当たり前の話ですが、カメラの映像角と録画角は同じであることが好ましいです。画角をチェックするときには、このような仕様の商品があることにも注意してください。

WDRとHDR

カメラ業界では、「黒つぶれ」や「白飛び」という用語があります。ドライブレコーダーでも使われている用語で、これらを対策する技術が「WDR」や「HDR」と呼ばれています。

ネットでドライブレコーダーを探すと必ず目にするので、是非とも「WDR」や「HDR」を覚えておきましょう。という私も、何それ?って感じでしたけどね(笑)

まずは「黒つぶれ」や「白飛び」の解説ですが、簡単に言うとトンネルを出た途端に真っ白に見える現象のことです。実はドライブレコーダーのカメラでも、これと同じような現象が起こっているのです。

暗い場所から急に光が入るとそのような現象になるらしいのですが、それを補正してくれる機能が「WDR」や「HDR」というものになります。

【WDR】
Wide Dynamic Range(ワイドダイナミックレンジ)

【HDR】
High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)

正式名称まで書いてみましたが、実はこの2つは似たようなものです。ネットで色々と調べてみたのですが、この2つの違いについて詳しい解説は見つかりませんでした。

これ以上は調べる時間がもったいないので、とりあえず「WDR」もしくは「HDR」と表記があるものを選べば良いと思います。

前方・後方もしくは車内撮影

あまりにも色んな事故が公になってきて、最近のドライブレコーダーは2カメラが主流になりつつあります。「前だけ撮影すればいいや!」とお考えであれば、それはもう時代遅れです。

大々的なニュースになりましたが、あおり運転のあげくに殴られたという事件を覚えていますか?

その殴られた瞬間を撮影していたのは車内撮影でしたが、前方カメラだけでは間違いなく撮影することができません。車内撮影があったからこそ、きちんと傷害事件として証拠が残ったわけです。

ここまでの事件にならなくても、後方で幅寄せやクラクションを鳴らすあおり運転はは多いと思います。そういった状況では、後方カメラがあった方が良いと思います。

どちらにしても「前方撮影のみ」ではなく、車内撮影とか後方撮影ができる2カメラのドライブレコーダーを選びましょう。