選択肢はPowerIQだけ!
解決したい問題は、「PD(Power Delivery)」と「QC(Quick Charge)」の両方が使える充電器を探すことです。充電器を共有化すれば、コンセントタップにも空きができます。
せっかくの高速充電ですから、PDやQC仕様で充電することが重要です。iPhoneやiPadがライトニングコネクタなので、ケーブル交換が可能な充電器とします。ついでに言うと、モバイルバッテリーもあれば嬉しいです。
難しい話は後述しますが、先に結論から申し上げます!2022年1月の段階では、Anker製のPowerIQ3.0搭載の充電器やモバイルバッテリーしか選択肢がありません。
ネットで調べて気付いたのですが、Anker製品以外の検証結果は見つけられませんでした。Anker製品での検証と公式サイトから、PowerIQ3.0はPDとQCシリーズに対応していることが判明しました。最終的な判断材料は、ウィキペディアにPowerIQの記述を見つけたことです。
Anker製以外でもあるのかもしれませんが、エビデンスになるほどの記事を発見できませんでした。もし見つけたら、コメントでこっそり教えてください。
「Power Delivery」と「Quick Charge」の互換性
ここからは専門用語が飛び交うので、理解できる人だけ読み進めてください。
まず基礎知識で、「PD(Power Delivery)」と「QC(Quick Charge)」という充電規格があることを覚えてください。どちらの規格もType-Cに採用されています。
- パワーデリバリー
- クイックチャージ
正式名称:Power Delivery
略称:PD
※iPhone8以降のモデルに採用されています
正式名称:Quick Charge
略称:QC
※Androidスマホの多く採用されています(クアルコム製スナップドラゴンチップ)
PD(Power Delivery)は、USB-IFが規格を管理しているので世界基準とも言えます。これに対してQC(Quick Charge)は、クアルコム社が開発した独自の規格になります。
おそらく大人の事情もあると推測されますが、PDとQCは互換性を持たない状態が続きました。そしてついに、「Quick Charge 4(QC4)」と「Power Delivery(PD)」で互換性を持つようになりました。
こちらをご覧ください。PDとQCシリーズの互換性をまとめた表になります。
PDと互換性無し | PDと互換性有り |
---|---|
Quick Charge 1.0 Quick Charge 2.0 Quick Charge 3.0 |
Quick Charge 4 Quick Charge 4+ Quick Charge 5 |
単純に考えれば、QC4/4+/5の機器(スマホ、タブレット、ノートパソコン)に買い替えれば議論の余地すらなくなります。コロナ不況ですから、それも難しい状況でしょう。
おそらくですが、現時点で世の中に出回っているのはQC3.0製品が主流だと思います。QC4/4+/5製品はこれからなので、結局のところ、QCシリーズ(バージョン)全てに対応する必要があります。
以上を考慮してネットで調べた結果、AnkerのPowerIQという答えが導き出されました。
参考サイトの紹介
- HanpenBlog様
- ケータイ Watch様
- ウィキペディア様
- クアルコム(Qualcomm)様
- Anker (アンカー) Japan様
Anker製の充電器を使った検証を詳細に報告してくださっています。知識レベルが高いので、こちらの記事をご覧になった方が良いかと思います。
Quick Charge 4/4+の実態を探る
とてもわかりやすい説明で、QCシリーズについて解説しています。
第812回:Quick Charge 4/Quick Charge 4+とは
USBについてのページですが、こちらにはPDについての詳細が執筆されています。
ユニバーサル・シリアル・バス
先ほど「PowerIQの記述」と書きましたので、その部分を引用します。
Ankerは独自技術「PowerIQ」を用い、Power Delivery (9V = 3A / 15V = 3A / 20V = 5A)、Qualcomm Quick Charge等の充電規格と互換性がある。PowerIQのACアダプターには、USB-Aポート、USB-Cポート、または双方備えた製品を販売している。
引用元: Quick Charge